普通の転生オリ主♀と幼い降谷君

幼少期の降谷零と普通の転生者オリ主♀の話。


 一人泣いている零くんの隣に、無言で座って菓子をもしゃもしゃ。

「…なんだよ、お前も俺を」

「このスナックはおすすめだよ。後味が爽やかな所がいい」

「……」

「一人で食べるのは寂しいからね」

「…………」

「なぁ、私と一緒に食べてはくれないかい?」 


そんなふうに無言で菓子を喰うこと数度。寂れた公園の端っこで。 

繰り返すうち、幼い零君もぽつりぽつりと話し始める。

「…お前、なんでこんな事するんだ?」

やっぱり周りに笑われていたのを気にしていた零くんの杞憂。

「私は君とお菓子を食べたかった。私の勝手さ。周りなんて関係ないよ」 


そっと寄り添う母上的な立ち位置。それに気を許して、いずれ涙の吐露をする。

「なんで俺ばっかり、なんにも、おれ、なんにも悪いことしてないのに」

「そうだとも」

「あいつらみんなひどいこと言って、いつも、俺、」

「ああ、酷い、酷いなぁ」


涙にえづく零くんを、そっと後ろから抱きしめる 

「君の怒りは正当だ。君の悲しみは当然だ。君は決して『変』なんかじゃないよ」

「ほんとうに…?」

「そうとも。誰が認めなくとも私が認めよう。君は立派で勇敢な、降谷零という名の人間なのだと」


 学校でもゆっくり関わるようになって、雑談も少しづつするようになる。

零君に勉強を教えるオリ主とか。


降谷さんの尊敬する人、という位置付けかな。

公安に行くことになって

「…これから、連絡は殆ど取れなくなると思う」

「おや、チヨダとは将来有望だね。財界の情報が欲しくなったらいつでも連絡をしておくれ」

「……まったく、貴方には適わないな。同年代とはとても思えない」

「ふふふ、口に気をつけな」 


そんな元投資家のオリ主が、土地転がし・ITサービス投資・仮想通貨売買・企業買収で巨財を築いて、電話1本で降谷さんに財界の金の流れを教えたり操作したりしてくれる話。

「烏丸?土地持ち系の資産家の?…それとなく金の流れを探ってみるよ。そっちも気をつけな、ゼロ君」

一望監視施設☆パノプティコン

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