シリアス系の安室さん夢小説なら、
「タイムリープの能力を得たけど、繰り返す度に彼との関係が離れていく夢主」
が好みです。
初めは双子の妹だった。
兄の悲しむ姿が見たくなくて、彼を悲しませる全てを取り除こうとタイムリープを決意する。
次は近所の同級生だった。
彼の最後の姿は血と泥にまみれていた
次は彼の従兄弟だった。
親友を無くして泣き叫ぶ彼を、私はただ眺めるしかなかった。
次は年の離れた親戚だった。
繰り返す度に取れる手段は増えた。
次は彼の父の友人だった。
今、買い物帰りの私は今生で初めて彼に会う。
両親と手を繋いで幸せそうに街を歩く彼が、ふとこちらに気づいて駆け寄ってきた。
「おばあさん、そんなに荷物があったら大変だろ?俺も持つよ!」
まだ幼い彼が私に手を伸ばす。彼の笑顔に陰りはない。
「まぁ、ありがとう。優しい子だね」
私はそう言って愛しい愛しい彼をそっと撫ぜた。
彼を苦しめる黒の組織は、もう無い。
0コメント