「うしおととら」の白面の者…金色白面九尾の狐に転生したオリ主が公安部の最重要機密として警察庁地下で封印されてて、安室さんが新しく封印を見張る任務に就いた、的な話とか書きたい…。
「くだらぬ。弱し。弱くてくだらぬ。何用があってこの深きに来た、ニンゲン」「お前が、歴史の機密…!?」
地下で少しづつ話をするの。 「我は白面の者。怨み嫉みを食みて常世を終わらせんとする者。そのようなものと何故言葉を交わさんとする?」「……別に、調査対象と会話することになんの不思議もないだろう。第一、僕には貴方の恐ろしさというのがよく分からない」「羽虫に龍を理解できる脳などないか」
毎日、ただ地下深くで眠る白面の者を見張るだけの安室さん。室内に出てるのは九尾のうちの尻尾先の毛一本のみ。何重にも鍵が掛けられたケースと耐火ガラスに固められているけれど、本当は軽く尾を振るだけで出られるだろう。
「何故貴方はここから出ようとしない?何故封印に甘んじているんだ」
バーボンの仕事のあとは、嫌悪の顔を向けられる。 「愚かなり。卑しきなり。ニンゲンとは己が幸運を踏み躙る醜い蛆虫よ」「………貴方に、嫌悪されるのも当然か」「そうだとも。……憎し!妬まし!陽に生まれた者がその幸運を浪費することのなんと妬ましいことか!全て全て滅ぶがいい!!」
廃ビルの屋上で、その日拳銃自殺をした人間がいたとする。 「……」 「くだらぬ。弱し。弱くてくだらぬ。我はその渇望を知っているぞ。甘美な味を知っているぞ」 「っ、」 「………だからこそ否定せぬ。その怨毒の色を我は非難せぬ。我の手を取れ。さすればその望み、全てが全て汝の手の内にあらん」
それでも安室はその手を取らない。
「僕には………命に代えてでも護らなければならないものがあるから」
白面の者は淡く笑った。
「憎し。妬まし。…その陽の輝きが羨ましくて、我は永劫を地下で過ごすと決めたのだから」
少しだけ仲良くもなる。 「くだらぬ。何故弱く愚かな羽虫共を守るか。そんなもの捨て置けば汝の身も幾分か軽くなろうよ」「……できない」「何故だ。なにゆえ其のように価値なき献身に腐心する!」 「……それが、僕にたったひとつ残された望みだからだ」 白面は静かに安室を見つめている
安室は自分が小さな槍のオモチャが付いたストラップを持っていることに気が付くだろう。覚えのないものだ。 「身につけておけ。肌身離さず。夜の褥の中ですら」「…これ、危険なものじゃないだろうな」「我は白面の者なり。身に危うきは汝が前に有ると知れ」「なんだそれ」
その日、任務のミスで殺されかける1人の潜入捜査官がいたとする。 ジンの銃口が無慈悲な弾丸を放つ前に、安室は背後から有り得るはずのない声を聞くだろう。 「悲・悔・憎・哀の泥寧をのたうつ者よ。我が名を呼べ。我が夜を見よ」 ジンが驚きに目を見開く。その巨体は空を覆い高層ビルすら覗き込む。
槍のストラップが安室の胸元から転がり落ちる。それはするりと形を失い、一本の金色の毛となった。 巨体が吼える。きっと羨望よりの感情の元に。
「我は白面の者。古代において7つの王朝を滅ぼし、常世に闇を齎す陰の気の化身也。我が名の元、汝が敵は全て滅ぶ可し!」
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