「プレイヤーな夢主ネタ」で行くなら、オンラインゲームみたいにアバターでコナン世界に出入りする夢主も良いと思うんです。
FBI新入り時代の赤井さんの所に唐突に現れては
「……誰だ?」
「えっ、FBIのジョブレベル上げに来たプレイヤーですよ?」
って答えて電波ちゃん扱いされるの
「んー、南南東に風速××、難しいから難易度をイージーに変えて自動照準にしようかな」
「相変わらず言っている意味が分からんな、貴方は。会話する気はあるのか?」
「NPCとの会話もRPGの醍醐味だよね」
「…………」
赤井さんは奇妙な生物を見る目をしてるけど、確かにプレイヤーの銃の腕前は神業なのさ
ゲーム性能を存分に生かし、アサシンじみたステルスと格ゲーそのものな戦闘力、人類には不可能な狙撃を兼ね備えたプレイヤーはFBIのトップエージェントとなる。
そうして原作に突入していく訳だが、ある時、ふと赤井さんは気づくのさ。
何度も同じ1年を繰り返していると。
繰り返し繰り返し、黒の組織関連のイベント以外は少しづつ変わっていく。
でも何度繰り返しても明美さんは死ぬし、何度試行錯誤しても結末は変わらない。
誰も繰り返していることを覚えていないし、とる行動も変わらない。
でも1人だけ、プレイヤーだけは毎回行動が変わっている
原作軸突入後は担当部署の違いで疎遠になっていたけど、何十回も繰り返していくうちに赤井さんもプレイヤーの特異性に気づく。
「お前は!『前回』を覚えているのか!?」
「前回?んー、56週目のやつのこと?」
「……っ!?」
「前回は組織研究員の隠しファイル取るのに苦労したなー」
「でもこのゲームは周回プレイする価値あるよね!イベント山盛りだし、スキルマ目指すなら周回必須だもん。何回見ても組織戦のラストは涙腺崩壊だわー、降谷さんが命を投げ出して仇である赤井さんを庇うシーンとかたまらん!あと千回はまわれるぜっ!」
「今回も頑張ってね赤井さん!」
そう言って、真犯人は57度目のイベント取得を張り切って進むのでした。
或いは毎回結末も立ち位置も変わる、とか。
ある時はFBIで共に戦い、ある時は公安で降谷を助け、ある時は黒の組織で全てを壊す。
「お前はどうして、何が望みで繰り返すんだ!」
と赤井さんが叫ぶとする。
「もちろん、貴方達が愛おしいからさ!絶望に崩れ落ちる様は見ていて本当に辛かった!」
「でもプレイして良かった!バッドエンドもハッピーエンドもすべて全てクリアして良かった!感動した!どの結末も心が震えた!敵同士だった2人が手を取り合う姿、満ち足りた平穏を送る姿、愛する者を失って泣き叫ぶ姿!」
この独占欲(アイ)が尽きるまで繰り返す世界に閉じ込められる赤井さん……イイね
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